約 2,307,739 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1401.html
物の少ない殺風景な部屋の中。 布団に身を横たえる老女は、今まさに死に瀕していた。 だが、彼女を看取る人間は誰一人としていない。 そもそも、この部屋に最後に彼女以外の人間が訪れたのはいつだったか。 誰が悪いと言うわけでもないが、いまどき珍しくもない、寂しい生活の末の、寂しい末路だった。 「ご主人様……」 そんな部屋の中で、老女以外の声がした。 老女は時間をかけて布団の中で身をよじり、声の主へと目を向ける。 その視線の先にあったものは、身長15cmほどの人形――武装神姫であった。 老女は、その声の主に薄く笑いかける。 「お妙……今までありがとうね……」 その声はひどくかすれて聞き辛かったけれども、おタエと呼ばれた武装神姫は集音センサーの感度を限界まで上げて、一言も聞き漏らすまいとする。 「すまなかったね……こんな老い先短いおばあさんの所になんか貰われて来なければ、お前さんももっと伸び伸びできたろうにねぇ……本当にすまないねぇ……」 「いいえ……! そんなこと……!」 お妙が起動してからの時間は、一年にも満たない。老女の元を離れた彼女の子供たちが、自分たちの代わりに話し相手にでもなれとあてがわれたのがお妙だった。 そんないきさつであるからして、お妙の活動はと言えば、バトルの経験もなく、何かのカスタムもなく、本当に老女の話し相手を勤め、武装神姫のサイズでも可能な些細な手助けをする程度だった。 子供たちは全て独立し、1人で慎ましく暮らす老女は部屋から出ることすら滅多になく、そんな彼女に付き従う日々は確かに狭い世界ではあったけれども。 それでもお妙にとっても、かけがえのないものだったのだ。 『私には、妹がいたんだよ。生まれてすぐ死んじゃったけどね。そりゃあもう、あの頃はひどい時代だったもんさ。ひどい戦争が終わったのはいいけれども、それですぐに生活がよくなる訳じゃない。自分が生きていくので精一杯。妹に何一つしてやれなかった、ひどいお姉さんだったよ、私も。 ……お前さんにその妹の名前をつけたのは、罪滅ぼしのつもりだったのかねぇ』 そんな悲しい過去を、けれどもどこか懐かしそうに語る老女の瞳はとても優しくて、お妙は自分の古めかしい名前が一層好きになったものだった。 その話を聞いて、一度冗談交じりに老女のことを『お姉ちゃん』と呼んでみた時。 老女は口では「さすがにもう、そんな歳じゃないねぇ」と言いながら、しかしとてもとても嬉しそうに笑い、何度も頭を撫でてくれた。 その手には、もうお妙の頭を撫でるだけの力もない。 「ありがとうね、お妙や……お前さんがいてくれたおかげで、私は寂しくなかったよ」 「……はい」 そう答えながら、お妙は思考回路の中だけで「ウソだ」と断言した。 今この場にいるのは自分ではなくて、老女の大切な子供たちであるべきだと叫びたい気持ちでいっぱいだった。 多少は、寂しさを紛らわせることができたと言う自負はある。だがお妙は、老女が家族の写真を寂しそうに幾度も眺めていたことを知っていた。 だが、知っているからこそ……その気持ちを押し殺して、お妙を気遣ってくれる老女の気持ちを無碍にすることはできない。 お妙にできることは……彼女もまた、自分の気持ちを押し殺して、笑顔でウソをつくことだけだった。 「私も、ご主人様にお仕えすることが出来て幸せでした。本当に満足です」 ウソだった。本当は、全然満足などしていない。 本当は、もっともっと一緒にいたかった。ずっとずっと一緒にいたかったのだ。 だが、そんなことを言っても老女を困らせるだけ。 ならばお妙にできることは、笑顔でその気持ちを押し殺すことだけだった。 「覚えていますか、ご主人様? 私が初めて目覚めた時のこと。あの時は驚かせてしまってごめんなさい。 ご主人様は、武装神姫が自分で動くものだったってご存じなかったんですよね? 私もあの時は、ご主人様が何に驚いているか判らなくて……本当にごめんなさいね。 それから、色んなことをご主人様に教わりましたよね。 私、全部覚えてますから! 繕い物のコツとか、お掃除の仕方とか。 ああそうだ、ご主人様に教わった美味しいお味噌汁の作り方のコツ、ちゃんと覚えてますから! この大きさだと自分で料理するのは難しいですけど、いつか生かしてみてみたいですね。 覚えてるって言えば、ご主人様に教わった昔話も、全部覚えてますよ! しかも覚えたことを棒読みじゃなくて、ちゃんと場面ごとに抑揚をつけて話せる様になったんです。練習したんですよ、私! それから、二人で公園に散歩に行ったときにみた銀杏の並木、今でも覚えてます! あの時拾った銀杏の葉、いまでも取って置いてるんですよ? ご主人様、聞いてますか? ご主人様? ……ご主人様…… …………………………ご主人様ぁ……」 その後お妙は、あらかじめ老女から指示のあった連絡先に訃報を知らせ、しばらくしてやってきた人間達に後のことを引継いでもらった。 最後まで自分で勤めたかったが、武装神姫の身では無理なことも多い。 お妙は老女と共に入棺する事を望んだが、それは拒否された。無理もない、人間の言葉をしゃべる相手を、一緒に荼毘に付すのは後味が悪いだろう。 こういう時、武装神姫たる自分の身を不便に思う。単なる人形であれば、願いは聞き届けられたろうに。 そうして一通りの事後処理を見届けた後、主のいなくなった老女の部屋へと戻ったお妙は、静かにたたずんで老女のとの生活の日々の記憶を辿る。 武装神姫が仕えるオーナーはたった一人。その結びつきは絶対。武装神姫に、オーナーを変えることはできない。 ならばお妙のやることは決まっている。 お妙は自分のクレイドルに身を横たえる。そしてシステムを閉じていき、二度と目覚めることのないスリープモードへと落ちていく。 自らの主人との日々を、夢現に見ながら―――― こうして、二人の心優しいウソツキは目覚めることのない眠りに就いた。 これはただ、それだけの話。 何も特別なこともない、どこにでもありえる話。 ゆえに以下は、単なる蛇足である。 「……まったく、親の死に目にも立ち会わねぇなんざ、俺もたいがい親不孝者だな?」 誰もいなくなった老女の部屋を訪れる、壮年を越して老年に差し掛かった男性。普段は年齢に見合わぬ精力を漲らせる彼も、今日ばかりはその表情に暗い影がさす。 「社長はわが社の命運を背負っての長期海外出張中でした。それでもなお、連絡が来た瞬間から駆けつけようとしたのです。お母上も、きっと判ってくださいます」 男の背後に影のように付き従う、鋭利な印象のスーツ姿の女性がよどみなく答える。 「それでも、葬儀から何から、全部兄貴たちに任せきりにしちまった体たらくだけどな?」 「こういうことは、志が肝要かと」 「へ、随分かばってくれるなぁ? いつも厳しい我が秘書さまも、今日は随分と甘やかしてくれるじゃねぇか」 「いいえ、甘やかしているのではなく、ご自身の立場をお忘れなきようにと、檄を飛ばしているのです」 「左様で」 男はゆっくりと、亡き母の部屋を見てまわる。 年老いた親を兄たちは煩わしく思っていたが、末弟の彼としては可能な限り世話を焼いたつもりだった。 それでも社長として部下達とその家族を守らねばならず、忙しい日々を送っているうちに、寂しい思いもさせてしまったろう。しかも、長期に日本を離れているうちに今回だ。 「悔やんだところでどうなるもンでもねぇが、やるせねぇよなぁ……」 「社長に非はありません」 「わかったわかった。もうその話はナシな?」 ふと、男は歩みを止める。 その目に留まったのは、机の上に飾られた、まだ若い母とまだ幼い彼と彼の兄弟たちを写した一葉。 「……ははっ」 それを手に取る。 「親孝行、したい時には親はなし、か。昔の人はうまいこと言ったもんだね」 そして男は、視線を写真から、机の上のクレイドルへと移す。 クレイドルには、静かに眠る武装神姫の姿。 男は無造作に武装神姫を突付く。だがその武装神姫は、一向に目覚める気配がない。 「……へっ」 男は自嘲気味に笑う。 「お前さんにも、貧乏くじを引かせちまったか……?」 武装神姫は、男が母の慰めになればと送ったものだった。 送った直後に彼の元に電話があり、母の久しぶりに聞く弾んだ声で、何度も贈り物の礼と忠実でけなげな武装神姫の可愛らしさを語れたことをよく覚えている。 それほど詳しいわけでもないが、一般常識として武装神姫のことは知っていた。 武装神姫が仕えるオーナーはたった一人。その結びつきは絶対。武装神姫に、オーナーを変えることはできない。 では、そのオーナーを失った武装神姫は? 人間の都合で、先のない人間に仕える事になった武装神姫は、何を思ったろうか? 写真を懐にしまい、今度は武装神姫を手に取る。力なく垂れ下がる手足からは、かつて活動状態だった彼女の様子を伺うことは出来ない。だが、その武装神姫は多少古ぼけてはいるけれども丁寧に磨かれてあって。 その持ち主が、彼女をいかに大切にしていたが伺えるのだった。 だが、それも。 「今となっては、語る者はなし、か……」 しばし、沈黙。 男は知っていた。 武装神姫は1人のオーナーにのみ仕えるという事と…… CSCを差し替えればリセットとなって、新たな武装神姫として目覚めることを。 男は無造作にクレイドルを拾い上げ、背後の秘書へと声をかける。 「ようお前さん、たしかガキが今年で5つだったよな?」 「はい、仰るとおりですが」 「よし」 秘書の胸元に、無造作に武装神姫とクレイドルが投げつけられる。 「お前にやる」 「―――よろしいのですか?」 慌てるでもなく、ごく冷静に丁寧にそれを受け止めた秘書はそう問う。 「ま、一種の遺品分けさ。ガキが気に入ったら、可愛がってやってくンな」 男は、大股に歩いて部屋から出て行く。 「罪滅ぼし、ってことになるのかね? ま、あとは頼まぁ」 振り返ることなく、手だけを挙げて挨拶をする男を、秘書は無言で頭を下げて見送った。 「あ、ママおかえりなさい!」 「ただいまー。あーちゃん、いい子にしてた?」 「うん!」 元気よく答える娘の頭を、笑顔で撫でる。そうすることで娘の笑顔が一層輝くのを見て、目を細める。 会社では鉄の女と恐れられる彼女も、家庭では優しい母だった。 「あ、そうだあーちゃん、今日はお土産があるの」 「え?! なに?!」 「気に入ってくれるかなー? これね、ママが会社でもらってきんだけど……」 「わー! かわいいお人形さん!」 「よかった、気に入ってもらえたのね。この子はね、あーちゃんとおしゃべりしたり一緒に遊んだりできるのよ?」 「え? ホント?! 一緒に遊んでくれるの?!」 「本当よ。今準備するから、ちょっと待っててね」 「うん! ママ早く早く!!」 「こらこら、慌てないの。すぐだから、ちょっと待って。あ、そうだ、あーちゃんも準備してくれる?」 「うん、何すればいいの?」 「この子を起こすには、名前をつけてあげなくちゃいけないの。 だからあーちゃん、この子に名前をつけてあげてね」 「うん!」 勢いよく頷いた娘の頭をまた撫でると、彼女は着替える間もなく武装神姫の起動準備に取り掛かる。 楽しみに待つ娘の前では、着替える時間すら惜しい。 程なく彼女は、起動準備をほぼ終える。後は起動させ、オーナー登録させるだけだ。 「あーちゃん、準備できたよー? 名前は決まった?」 「うん! あのね、この子の名前はね――――」 単発作品トップ <書いた奴:土下座>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1304.html
「ところでマスターさん、つかぬ事をお伺いいたしますが」 夕食が済み、私たちは並んで(と言っても私は卓袱台の上で、ですが)TVを見ていたときの事。 番組がCMになったのを機に、少し前から思っていたことを、思い切って聞いてみることにしました。 「なんでしょうか犬子さん?」 マスターさんは、手にしていた湯飲みを卓袱台の上に置くと、正座の姿勢のままでこちらに膝を向けなおしました。 私もそれに習って、マスターさんに向き直ります。同じように正座、というのは残念ながら武装神姫の関節構造上ムリなので、中途半端にそれを真似た、膝立ちのような姿勢でですが。 「マスターさんは、どうして私をお買い求めになったのでしょうか?」 「ああ、そのことですか。……実はですね、私はとある理由から、私に代わってPC管理をしてくれるパートナーが必要だったのです。つまり……」 マスターさんの表情が心なしか強張ります。 まるで、なにか決意を固めるかのように。 自らの罪を認め、それを今から告白するかのように。 「実は機械オンチだった私に代わって……!」 「………………………………実は存じておりました」 「気付いていたのですか?」 「気付いていたのです」 というか、どうして気付かれてないと思っていたのかと問い詰めたい衝動を抑制するのに大変でした。 PCは必要なため揃えたものの、その設置は知人にお願いしたとのこと。その後はなんとかサイト閲覧とメールのやり取りは覚えたものの、不要な重いアプリケーションを常駐しっぱなしにしてたのはともかく、ウィルス対策ソフトをはじめとする各種重要なソフトも初期インストール時のままでアップデートせず、不用意にセーブしたデータはその後どこにあるか探し出せず、そうしてデスクトップにはフォルダとファイルが散乱しまくり、そうした「荒れ放題」と言うほかなかったPCを整理したのは誰だと思っているのでしょうか。 そのほか、ビデオや炊飯ジャーのタイマー予約が出来ないのは言うに及ばず、ケータイは通話とメール専用機、TVのリモコンは電源とチャンネルと音量の部分だけが使い古され、電気ポットはヤカンで沸かしたお湯を保温しておくためのものetcetc。 ある意味で、武装神姫とはもっとも縁遠いお方なのです。 しかしそれだけに、私としてもお仕えし甲斐があると申しましょうか、分類上は「玩具」とはいえ、もともとそういった生活サポートも視野に入れて開発された最先端電子機器の塊でなおかつ高度なプログラミング技術の結晶たる武装神姫にとって、そのあたりはまさにホームグランドでして。 機械オンチなマスターさんが武装神姫を購入を決意したのは、まさに英断であり最良の選択であったと自負しております。 が、私がお聞きしたかったのはそれとはもうちょっと違ったことでありまして……。 「あの、それでですね……数ある武装神姫たちの中から、なぜ私をお選びになったのかな、と」 「なるほど、そちらでしたか」 自らの「罪の告白」がスルーされたことに安心したのか、マスターさんは表情を和らげると、卓袱台の上の湯飲みを手にとって、一口。 卓袱台の上に戻されたそれに、私は急須を抱えてお代わりを注ぎます。 「ありがとうございます」 深々。 「どういたしまして」 深々。 「それで、なぜ私が犬子さんを選んだかといいますと……別に、深い意味はなかったのです」 マスターさんが言うには、初めて武装神姫の存在を知ったのはぶらりと立ち寄ったお店の店先で、その時は「なんだかかわいいお人形さんが並んでいますね」くらいにしか思ってなかったそうです。 その後、ネット放浪の最中に偶然武装神姫のことを書いてあるサイトにたどり着き、自分の見たアレが「そういうモノ」だったことを初めて知ったのだとか。 そうして武装神姫に興味のわいたマスターさんは、そのままサイトを伝ったりカタログや本を読んだり、武装神姫を知っている方にお話を聞いたり、お財布の中身と貯金通帳と月末の支払いとを見比べたり、お給料とボーナスの振込みの日を指折り数えたりして、ようやく武装神姫の購入を決意したそうです。 その実、最初に武装神姫を見かけてから数ヶ月、武装神姫のことをもうちょっと詳しく知ってからも実に1ヶ月はたっているとか。 「ですがもともとそういった意図での購入でしたので、『これが欲しい! これでないとダメ!』というのはなかったのです。それでとにかく、お店に行って決めようとしたら、店先に残ってたのは、70%オフで売っていたお侍さんと、それから騎士様に犬さんと猫さん、イルカさんとサンタさん、それに新発売ののぼりのついてた寅さんに牛さんでした」 その時のことを懐かしむように、マスターさんは語ります。 「このうち、やたら安かったお侍さんは、そのあまりの安さが素人目に不安になって回避しました」 「……なるほど」 私はそれだけを口にして、心の中で紅緒型さんの不遇に合掌しました。紅緒型さんがよく安売りされるのは性能が要因ではなく、その、なんと申しましょうか、純粋に需要と供給のバランスからくるもので……。 つまりマスターさんのように、個々の武装神姫にこだわりなくあくまで武装神姫の電子秘書的なサポート性能を期待しての購入を検討される方には、まさにうってつけの値段設定だったという事は……まぁ言わぬが花なのです。 「同じように、他より安くて箱が一回り小さかったイルカさんとサンタさんも回避しました」 「それは正解でしたね、マスターさん。ヴァッフェドルフィン型さん及びツガル型さんはあくまでEXウエポンセットであって、神姫の素体が含まれていないのです。 一応それでもコアユニットはありますので起動及び電子秘書としての役割は果たせますが、それを買っていたら、今頃マスターさんは胸像とお話していたのです」 「そうなのですか」 「そうなのです」 その当たりは箱の裏にしっかりと明記されていますが、それを見落とすのも機械オンチのうちなのでしょう。 「それで、新製品と寅さんと牛さんは、見るからに部品が多くて複雑そうだったので、断念いたしました」 「賢明な判断だとおもいます、マスターさん」 彼女らの売りである工夫次第で様々な形態を実現可能な複雑な合体機構は、マスターさんの手にかかれば前衛芸術作品へと昇華されることが容易に想像できます。 実際のところは、その当たりは神姫が自分で管理できるであろうということも言わぬが花なのです。 「そうして残った候補の中から、私は……」 そこでマスターさん、一度言葉を切り、少し照れくさそうに頬をかいて。 「一番可愛かったのを、買ってきたのです」 ……あー、なんと申しましょうか、非常に武装神姫冥利に尽きるといいますか、ありていに言って幸せです。 腰部に接続されたドッグテイルが、ぶんぶん振り回されるのを制御不能なのです。 それでもってなおかつ、非常に照れくさいです。 「しかし……マスターさん、購入まで随分と長くお時間かけられたのですね」 その照れを隠すように、私はぎこちなく話題を変えます。 「そうですね。もとより安いものではないですし、そもそも僕がそういったものを手にするとは、ついぞ想像すらしていませんでしたし、何を基準に選んだらいいやらすらわかりませんでしたからね。 いやはや、我ながら優柔不断のきわみでした、お恥ずかしい」 「いえ、そんなことはありませんよ、マスターさん。それは、マスターさんが真剣に考えてくれたという証なのです。誇りこそすれ、卑下することなど何一つとしてないのです」 「や、そう言って頂けると恐縮です」 深々。 「いえいえ」 深々。 「それに、ですね」 「はい?」 顔を上げた私は、笑顔で続けます。初期プログラムに設定された笑顔ではなく、マスターさんとの生活で勝ち得た、私オリジナルの満面の笑顔で。 「マスターさんの悩んだ期間が、 もうほんのちょっとだけ短くても、 もうほんのちょっとだけ長くても、 『私』はマスターさんに出会えませんでした」 マスターさんは、神妙に私に言葉の続きを待っています。 「もし別の機会に購入していたら、ここにいたのは別のタイプの武装神姫だったのかもしれません。 いえ、もしハウリンタイプだったとしても、 『私』より前の棚に並んだハウリンだったかもしれません、 『私』より後ろの棚に並んだハウリンだったのかもしれません。 マスターさんがそれだけの時間を悩んでいて頂いたからこそ、『私』は今こうしてここにいることができるのです。 マスターさんが悩んだ時間は、きっと『私』がマスターさんに出会うために必要な時間だったのです。 もちろんそれは『私』にとっての都合で、マスターさんにとっては『私』でなくてもよかったのでしょうけど……マスターさんと出会えた『私』は、それだけの時間をかけてくれたマスターさんと、マスターさんと出会えた幸運に感謝しているのです」 「……犬子さんは、ロマンティストなんですねぇ」 微妙に的を外したマスターさんのご返答は、しかし照れ隠しなのが丸判りなのです。ですから私は、さらに流れに乗って攻め立てます。 「ロマンティストなんです。というか、ことオーナーとの絆に関する限り、武装神姫はみなロマンティストなのですよ」 「そういうものですか」 「そういうものです」 マスターさんは、優しく微笑み、湯飲みをこちらに差し出します。 「お代わりをいただけますか?」 「はい、少々お待ちを……はい、どうぞ」 「ありがとうございます」 深々。 「どういたしまして」 深々。 「あ、CM明けました」 「おっと、危うく見逃すところでした。ありがとうございます」 深々。 「どういたしまして」 深々。 こんな風にして、私とマスターさんの夜は、他愛無く過ぎていくのです。 <そのご> <そのなな> <目次>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1610.html
「そしてゲリラに3Sが斬るのお時間です」 「ん」 「いきなりですが、本日は悲しいお話をいたしましょう……」 「唐突ですね」 「(ぱちぱち)」 「とあるところに、名も無き神姫オーナーがいました。彼は上野で開催している大ロボット博を堪能した後で、上野に近い秋葉原へと足を運びましたのです」 「オタクの行動としては順当かと」 「ん」 「そう、順当なところですが、本日の彼には『秋葉原になら、地元にはない武装神姫もあるかもしれない』という目的もあったのでした。 そしてその思惑通り、ソ○マ○プを訪れた彼は、地元では見かけることの無かった第五弾やジュビジー、フォートブラッグといった武装神姫の実物を見ることができ、大変に喜びました」 「ほほう」 「……それで?」 「さらにはその店では、武装神姫のディスプレイも行なっていたのです。きちんと武装した神姫たちが様々なポーズで飾られ、彼はさながらトランペットに憧れる少年のように見つめたのです」 「今のところいいお話ですね」 「……一般的にいい話かはちょっと微妙」 「ええ、ここからがお話の本番です。そうやってずっとディスプレイされた武装神姫を楽しんでいた彼は、ふと気が付いてしまったのです。そこには、ヴァッフェドルフィンやツガル、グラップラップも飾られていることに」 「別に何もおかしくはない……と、言いたいところですが」 「全部EXウェポンセット……」 「そうです。本来素体が付属していない彼女らもまた、しっかりとフル装備で飾られているのです。では、その素体はどうしたのでしょうか? 通常店舗では扱っていない素体を、ディスプレイ用に別途購入したのでしょうか?」 「なんとなく、話の展開が見えてきました」 「どきどき」 「そう疑問に思い、まじまじとその素体を観察した彼は……とうとう気付いてしまったのです。 彼女らEXセットの胴体部のカラーリングが、白黒であることに。 右側が白くて、左側が黒いことに。 胴装備の隙間からのぞく模様が、陰陽マークを思わせるものだったことに!」 「それって、ベn」 「言ってはなりません」 「……おサムr」 「ですから言ってはなりません、神姫の情けがあるのなら」 「ん」 「了解しました……つまりなんですか、その店舗は、EXセットをディスプレイするために、売れ筋でなかった武装神姫の素体を流用したと」 「思惑に関しては推測する他はありませんが、事実としてはおそらくそうなるのでしょう」 「……悲しいね」 「悲しいですね」 「はい、悲しいです。そして彼は、"その武装神姫"の不憫さに涙し、売れ残っていた彼女を一体購入し、その場を後にしたそうです」 「ですがまぁ、雛壇を崩すには焼け石に水ですね」 「さすが赤壁のバベル」 「ですから言ってはいけませんと!」 「うーん、僕も、"その武装神姫"が投売りされているところは見ていますねぇ」 「売り出し文句が、そのものズバリ『素体スペアに最適です!』とかも見たことあるわね……」 「えーと、該当の武装神姫の皆さん、ゴメンなさい」 <戻る> <進む> <目次> 犬子さんの土下座ライフ。 クラブハンド・フォートブラッグ 鋼の心 ~Eisen Herz~
https://w.atwiki.jp/akatarusurereview/pages/232.html
理想郷内タイトル:【チラ裏より】ネギま!?×武装神姫BATTLE RONDO【第8話投稿】 投稿者:CELLE 掲示板:赤松健SS投稿掲示板 略例:- arcadiaを語るスレ40 >>157 登録タグ クロスオーバー ネギま 作品 武装神姫BATTLE RONDO 赤松健板
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/9681.html
【TOP】【←prev】【GAME GEAR】【next→】 SONIC Labyrinth タイトル SONIC Labyrinth ソニックラビリンス 機種 ゲームギア 型番 G-3374 ジャンル アクション 発売元 セガ・エンタープライゼス 発売日 1995-11-17 価格 3800円(税別) ソニック 関連 Console Game MD SONIC THE HEDGEHOG SONIC THE HEDGEHOG 2 SONIC SPINBALL SONIC THE HEDGEHOG 3 SONIC KNUCKLES MCD SONIC THE HEDGEHOG CD 32X CHAOTIX SS SONIC R SONIC JAM SONIC 3D FLICKIES' ISLAND DC SONIC ADVENTURE SONIC ADVENTURE International SONIC SHUFFLE SONIC ADVENTURE 2 GC ソニックアドベンチャー 2 バトル ソニック メガコレクション ソニックアドベンチャー DX ソニック ヒーローズ ソニック ジェムズ コレクション SHADOW THE HEDGEHOG SONIC RIDERS Wii ソニックと秘密のリング SONIC RIDERS シューティングスターストーリー SONIC WORLD ADVENTURE ソニックと暗黒の騎士 SONIC COLORS WiiU SONIC LOST WORLD SONIC ALL STAR RACING SONIC TOON Handheld Game GG SONIC THE HEDGEHOG SONIC THE HEDGEHOG 2 SONIC TAILS SONIC DRIFT SONIC TAILS 2 SONIC DRIFT 2 SONIC Labyrinth G SONIC NGP SONIC THE HEDGEHOG POCKET ADVENTURE GBA ソニック アドバンス ソニック アドバンス 2 ソニック ピンボール パーティー ソニック バトル ソニック アドバンス 3 ダブルパック ソニックアドバンス&チューチューロケット ! ダブルパック ソニックバトル&ソニックアドバンス ダブルパック ソニックピンボールパーティー&ソニックバトル 駿河屋で購入 ゲームギア
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1302.html
「皆さーん、ここ、どこだと思いますかー? 今日は私とマスターさんは、なんと『神姫センター』にお邪魔していまーす!」 「お約束ですね」 「お約束です」 「おっと、先に『誰に言っているんですか?』とツッコむべきでした、不手際申し訳ない」 「いえいえ、そこまでお手を煩わせたらこちらこそ申し訳ないです」 というわけで、本日はマスターさんの胸ポケットにお邪魔して、初めてのお出かけです。 当然、最大のポイントは『マスターさんと一緒』だと言うことは言うまでもありませんが、初めてのお出かけで嬉しいのもありますし、見るもの聞くもの全てが目新しいって言うのもあります。 もちろん、昨今のメディアの発達からすれば予備知識に関しては十分なのですが、そこはそれ、実際に生で見ると大違いといいますか。 さっきから周囲を見回しては何かを見つけて食い入るように見つめ、ドッグテイルがオーバーヒートしそうなほどにぶんぶん振り回されている私を見てマスターさんがニコニコしていらっしゃって、それに気付いて我に返り赤面してしまう、のくり返しなのです。 そんなこんなで辿りついた、武装神姫の専門店、神姫センター。初めてのお出かけの目的地としては順当でしょう。 かく言う私もここでご購入されたという、いわば故郷なだけにとってもドキドキです。 「といっても別に、購入店だからって何か思い出があるわけでもないんですけどね」 「割とドライですね犬子さん」 「それはもう、マスターさんと出会ってからが私の全てですから」 「意味深な台詞に聞こえますが、実はそのまんまですよね」 「そのまんまです」 さてさて、件の神姫センターですが、案内を確認するに1階が新製品や基本セットと言った目玉商品に、それから関連書籍と言った比較的ライトな層向けの商品、2階と3階がパーツの販売スペース、そして4階がバトルスペースとなっているようです。 そして1階でも(おそらく各階でも)、各所に設置されたモニターで4階のバトルのリアルタイム映像や、名勝負のリプレイなどが観戦可能になっております。 今も、かなりカスタムされたストラーフタイプが、マオチャオタイプを圧倒してる映像が流れています。現在の対戦風景のようですね。 マスターさんも足を止めて、その映像に目を向けました。 「あの黒いほうは……見たことがないタイプですね?」 「アレは悪魔型MMS『ストラーフ』ですね。天使型MMS『アーンヴァル』ともども第一弾で発売された武装神姫なのですが、第6弾まで発売されている現在でも武装性能・デザイン両面で人気が高く、再販時も瞬く間に売り切れ、現在は入手困難となっております。最近武装神姫の存在を知ったマスターさんには、なじみが薄いのも仕方ないかと」 「なるほど、根強い人気の武装神姫の基本形といったところですか。 ちなみに犬子さんは第何弾だったのですか?」 「第二弾です」 「犬子さんもわりと初期に発売されていたのですね」 「ええ、わりと」 「…………………………」 「…………………………」 「私たち第二弾の場合、第一弾の売れ行きを考慮して初回生産時から安定供給が図られましたから」 「僕は何も言ってませんよ?」 「…………………………」 「…………………………」 「コミック連載との連動企画で通信販売された第二弾のリペイントバージョンは、販売受付当日はサーバーがダウンするほどに注文が殺到し、その予定生産数を大幅に上回る注文数に販売形式を数量限定から受注生産へと切り替えられたりしているのですよ?」 「ですから僕は何も言ってませんから」 「…………………………」 「…………………………」 「さて、いつまでも通路で突っ立っていては他の方の邪魔になってしまいますね。まずはぐるっと見て回りましょう」 「ええ、行きましょう」 微妙に墓穴を掘ったような気がしないでもありませんでしたが、それはさておき深く突っ込まなかったマスターさんに感謝しつつ、私はマスターさんの胸ポケットの中で「おー」と拳を突き上げます。 『Winner:ローザリッタ! これにて12連勝中! さあ! 彼女の快進撃を止めるものは誰か?!』 そんな私たちの背後で、件のストラーフの勝利コールが高らかに鳴り響くのでした。 まずは、関連書籍コーナーです。 「現在、武装神姫関連の雑誌は定期刊行誌・ムックをあわせて80誌、書籍では1,400タイトルに及ぶと言われています」 「それが一所に集まっているだけに、壮観ですねぇ。これだけあると、何から手を出せばいいのか」 「武装神姫の知識を深めるならば、現在販売中の武装神姫たちを網羅し、バトルデータも充実、さらには限定コスチュームであるナースセットもついてくる『武装神姫マスターズブック』 が初心者向けの手引書としてよろしいかと」 「ほほう」 「エンターテイメント作品ならば、7体の武装神姫とそのマスターとの交流を描いた小説『武装神姫 Always together』がネットで高評価を受けております」 「なるほどなるほど。販促義務ご苦労様です」 「いえいえ、お耳汚しを」 往来で、しかもマスターさんの胸ポケットに間借りしている身分としては、座礼が出来ないのが悔やまれます。 「ちなみにその小説だと、犬子さんの……ええと、ハウリンタイプでしたっけ? その武装神姫は活躍しているのですか?」 「いいえ、この小説におけるハウリンタイプへの言及は、同型機であるマオチャオタイプのレストアに際し、ハウリンタイプのパーツを流用した、との記述があるのみだそうです」 「……そうですか」 「そうです」 「…………………………」 「…………………………」 「ちなみに他に関しては、『ヒロインの兄が所持していた』という伝聞形式や、店頭に展示されていたという描写も含めるなら、第6弾までの全ての武装神姫の登場が確認されているとの事です」 「……そうですか」 「そうです」 「…………………………」 「…………………………」 「次にいきましょう」 「そういましょう」 泣いてなどいませんよ? 武装神姫には涙を流す機能は搭載されていませんから。 「うーん、こちらもまた色々ありますねぇ犬子さん」 「目移りしちゃいますよねマスターさん」 「……申し訳ない、目移りするほど違いがわかりません」 「……こちらこそ、話題の振り方を間違って申し訳ありません」 と、いうわけで、現在はウエポンパーツコーナーを見て回っています。 取り回しやすそうな短剣、炎を吹き上げる大剣、重厚な機関銃、神姫には長大なノーマルサイズのフォークとナイフ、ミサイルの詰め合わせ、なぜかモアイ像などなど……様々な武器が所狭しと陳列されております。 「こういったものも、いずれ買い求めるべきなのでしょうかね?」 「世間一般の評価では、基本セットだけでバトルに臨んでも遠からず行き詰ってしまい、上を目指すならばこういった装備を揃える必要があるとか」 「そういうものなのですか」 「そういうものらしいです。ですが、初めからバトル志向ならばいざ知らず、まだバトルを未体験で、どれほどバトルに力を注ぐか未知数な私たちは、慌てて買い求める必要もないかと」 「当分は、基本セットだけで十分と?」 「そうです。当面は基本セットを活用し、まずは自らのバトルスタイルの方向性を見極めることが先決かと存じます。幸いハウリンタイプの基本セットには、近距離から遠距離まで一通りの武装が揃っていますしね」 「実際に戦ってみて、要不要を見極めてからでも遅くないというわけですね、なるほど」 「ええ、それが妥当かと。マスターさん本来の武装神姫の活用目的を考えれば、バトルとは無縁になる可能性もありますし」 そこまで言って、私はいたずらっぽくウィンクなどを一つして見たりします。 「買い控えをお勧めするのは、販促義務には反するのですけどね」 「よろしいのですか、販促義務は?」 私の言葉に、マスターさんもくすりと笑って聞かれました。ですから私も、わずかに胸を張って応えるのです。 「ええ、こう見えても私も成長しているのです。初期プログラムに縛られず、『マスターさんにとって本当に必要なものは何か?』を自己判断できるようになってきているのですよ」 「『男子三日会わざれば刮目して見よ』、ですね。 いや、毎日顔をあわせてますし、男子でもないですし、そもそも武装神姫なんですけどね」 「マスターさん、そこまで丁寧に自己完結されると、ツッコミどころに困ります」 「や、これは申し訳ない……しかし、先ほどの関連書籍コーナーでは、販促義務が炸裂していましたよね?」 「そのあたりは、値段と必要度の兼ね合いの上と言いますか……ありていに言って『本の一冊や二冊、武装パーツに比べればものすごく安いですし』と言う表現が妥当なところかと」 「ぶっちゃけましたね」 「ぶっちゃけました」 こんな他愛ないやり取りをしているだけですっかり機嫌が直ってドッグテイルがぱたぱた動き続ける自分は、安上がりで幸せな武装神姫だと思うのです。 <そのろく> <そのはち> <目次>
https://w.atwiki.jp/blazblue/pages/1361.html
牙砕衝ラビリンスとは ハザマの崩しネタの一つ。 レシピ 牙砕衝のあと、ガード硬直が解けた相手にもう一度牙砕衝を決めるだけ。投げ抜け出来ないタイミングまで待ってから次の牙砕衝を入れるのがポイント。抜けられるタイミングで牙砕衝を出すと、普通に抜けられるので意味がない。 相手:ガード硬直終了後、バクステで安定回避。それを読んでのバクステ狩りは…読み合いが高度すぎる。 なお、わりと舐めプレイ。実戦でやるときはリアルファイトに注意。一応はゲージ回収にはなるが、だったら初回でそのまま追撃した方がダメージもゲージも稼げるため。 関連事項 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2630.html
――あのゲームセンターの近く、ファミレスがあるのだけど、そこで話せない?―― 二時間後。 淳平と別れた後、夜に変わった時刻にメールをもらい、一旦家に帰る。 シオンには「休んだ人が出ちゃったから、バイトに行くよ」と嘘をついた。 正直に前のオーナーと会ってくるなんて言えるわけもなく。 「代わりだからすぐ終わるよ。だからちょっと待っててね」と言った。 寂しそうにしていたと思ったら、すぐに嬉しそうに返事をしてくれた。……かわいい。 待っていてくれる人、ではなく神姫だけど、そんなのが家にいてくれるのは嬉しいと思えた。 私服に着替えて、返信をしてすぐに向かうことを伝える。 あのゲームセンターから、少し通りを歩いたところ。信号があって大きな十字路になっている角にファミリーレストランがある。 ゲームセンター近くに来てみたけど、ここで合ってるのかな。 心配になったので、とりあえずそこで合っているかどうかのメールをしてみる。 合ってなかったら恥ずかしいし、聞く恥なら耐えられる。 ――そのお店。そこの禁煙席、奥の方にいるから―― すぐに返信を返してくれる律義さに感心を覚えつつ、ファミリーレストランに向かう。 会う事はできたけど僕はどうすればいいのか、まだ答えは出てきてない。 シオンが元の場所に戻れるのを望んでいるのか。……それは嫌なんだけど、元々は宮本さんの物だし、武装神姫は世間から見れば、結構高いもの。 高校生の僕とかはアルバイト代とかを必死に貯めれば買えないものではないけど、武装とかもお金がかかるしな。淳平とかは親戚の伝手で、中学の頃から内緒でアルバイトしてミスズを買った、て言ってたっけ。 僕はただ、シオンの顔を曇らしたくないだけで。転がり込んできた神姫だけど、シオンが望むのなら元の居場所に戻ったって……。 考え込んでいたら、足はもう目的地のファミリーレストラン前に着いていた。 思い耽ってた事を横に置き、扉を潜る。 「いらっしゃいませ、何名さまですか?」 とお決まりのフレーズを店員さんが出しやってきた。待ち合わせで来ている人が居ると説明すると「ごゆっくりどうぞ」と会釈される。 いつも、家で食べてるからファミリーレストランに入るのも久しぶりだな。一人暮らしだったらこういうところを利用するのも悪くないけど、お金がかかるしなあ。ちゃんと、生計は考えないといけないし。 禁煙席の奥の方。宮本さんはいた。 もうテーブルには積み上がった二皿とアイスティーが載せられていて、今はグラタンを食べている。 女性なのに、よくこんなに入るな。 「さっきぶりね。こんばんわ」 「こんばんわ」 僕は挨拶をすると、向かいの席に座る。 宮本さんの方を見れば横に何かの紙袋を置いていて、先ほどと同じ服装でいる。ラフな服装を好む人みたいだな。 「長倉君だっけ。キミも何か頼んでいいよ、奢ってあげるから。ただし常識の範囲内でね」 「そんなことはしませんよ。今日一緒にいた僕の友達ならやりかねないですけど」 「彼ね、確かにそんなことをしそう。でも、あの天使型の神姫に止められるでしょう?」 「そうですね。学校でもそんな感じですし」 「ふふ、初めて会ったけど、何となく想像つくわ」 なんでか知らないけど、淳平の事をだしにして会話をしている。いい人そうであるし、神姫のバトルに固執する人にも見えない。あのイスカっていう神姫だって……あれ? 「宮本さんの神姫はいないんですか?」 「ああ、言ったでしょ。スリープモードになっているって。家に置いてきたわ。それに、この話しを聞かせたくないのよ」 一呼吸置いて、グラタンを運んでいた手を止める。 「それじゃ、話してくれないかしら。長倉君がどうしてあの子を拾ったのかを」 居住まいを正して、僕はあの日に拾ったことから、いままでのことを話した。 ―――― 「……。そう。あの子にはシオンって名前をつけてくれたのね」 「はい」 話し終えたら、宮本さんは名前に関心がいっている様子で、いつの間にか食べ終えたグラタンの皿の底をスプーンでつついている。 「どうして、神姫の登録を消したんですか?」 「こういう時って、こうするしかないのよ。探し回ってはいたんだけど、どうしても見つからなくて、家にも戻ってこなくて。……長倉君は知ってる? 神姫を悪用して、犯罪を犯す人もいてね。それが自分のじゃなくて、他のオーナーのとかだったらどうなるか、とか」 「! ……そうか」 拾う人が善人とは限らない。携帯電話とかと同じだ。携帯会社に連絡して紛失したら一時的に解約することと同じ。 神姫が知らない人に自分の名前、オーナーの名前を言わなくても、機械を通じている人なら神姫の記録を直接見ることが出来る人もいる。当然神姫をプログラムで操る人もいる。 それが他人の神姫だったら犯罪のリスクが低くなるということか。疑われるのは持ち主だもんな。そこら辺りが勉強不足だった。 「キミって見かけの割に、結構頭の回転早いのね。詳しく説明しなくてもわかってるみたい。まあ、つまりそういう事。心が痛むけどね」 「だけど、それは考えれば少ない事例です。神姫が盗まれたりした時とか、神姫を捨てる人だって多分そういうのはわかってます。でも、勝手に家出する神姫なんて極力ないし、なにがあったんですか」 「あら、あの子から聞いてないの?」 「そ、それは、聞きましたよ。バトルが出来ない、戦う事が出来ない。武装神姫としては欠陥だって悲しそうに言ってました。でも、武装神姫だからって、色々他にもあるはずです。生活のパートナーだったり、友達とかでも」 「……甘いわね」 「っ――」 目を見て射すくめられた。先の言葉を言おうとしたのに、止められた感がある。細くなっている水色の目つき。感情は冷え切っているようにも見えた。 「確かに、そういう人も周りにはいる。でもね、わたしの武装神姫はバトル本命なのよ。バトルができないからって、いきなり『生活のパートナーにする』とか私は切り替えられない。……それにね、ええっと、今はシオンだっけ? シオンがバトルできないことに対して、一番怒っているのは『イスカ』なのよ。私が何も言えない程にね」 「あのストラーフですか」 「そうよ。あの子が妹が欲しいなんて言うから買っちゃたのよ。買うときは、バトルに熱くなれるよう熱血なアーティル型がいいからってイスカが決めたんだけどね。コアをセットしてみたら、あら不思議。バトルができない心優しいアーティル型ができたってわけ。組み合わせが悪かったのかもね」 宮本さんは饒舌に喋り続けている。今まで行き場のない怒りや不満に感じていたことを全部吐き出すように。一旦止めて、テーブルにあったアイスティーを一口飲むとまた喋り出した。 「バトルを始める前までは、そりゃすごく可愛がっていたのよ。イスカは無口だけど、バトル以外で楽しそうにしてるのを初めて見たわ。……私にとったらドン引きよ。顔をデレデレしちゃってるんだから。だけど私はシオンがものすごく丁寧な物腰なのにちょっと不安だったのよ。こんな子が激しいバトルをできるのかって」 真っ赤な目で無表情な顔を綻ばせているあの悪魔型神姫があまり想像できないな。バトルしてる感じでは普段からあまり喋らなそうに感じたけど。 「そしたら、案の定バトルをやらせてみても、何も出来ずに終わる。どんなバトルでも同じ。イスカとやらせてもへっぴり腰な姿。イスカはそれはもう絶望してたわ。期待してたのに、裏切られた気分だったみたいね。元の無表情に戻ってたわ。私もそんなこと初めてだから、何を言えばいいかわからなかったのよ。 神姫センターで修理にも出してみたけど、ノーエラーで異常はないってね。何もでないっておかしいけど本当なのよ。それで私は何も出来ず、イスカは会話もせず。……それで、あの子は出て行っちゃったってわけ」 「でも、だったら、どうしてここのゲームセンターでバトルなんかして、探すような真似をしてたんですか? 宮本さんの地元はここじゃないみたいですし」 最近見かけるようになったって話しを聞いたときに、不思議だった。シオンを拾った日から何日も経ってるし、なんで今ごろとも思った。 「私ね、神姫バトルは好きなんだけど、これでも医学生なのよ」 うん? なんか話が飛んだな。 「私はクォーターでね、祖父がフランス人。その祖父が国で病院を経営しているの。最近になってそこで研修生として働かないかって話が祖父から来ててね」 「じゃあ、日本を離れるんですか?」 「今すぐって訳じゃないけどね。もちろん、神姫も連れて行くわ。あっちにも武装神姫は流行っているみたいだし。日本を出るとなると、気になってきてね。あの子はどこに行っちゃったのかって。まさか二駅先にまで彷徨っていたなんて。根性があるわ」 ふうっと一息ついて、アイスティーを飲み干す宮本さん。言いたい愚痴を全部吐き出した感じがする。 「後はゲーセンで色々聞き込みしてたら、バトルする流れになっちゃって。キミたちが出てきたということ。バトルしてたのは無駄じゃなかったわ」 「見つけて、その後はどうしようと?」 「うーん、いい人に拾ってもらってたらそのまま。危ないことや酷いことをさせられてたら、意地でも捕まえて悲しいけどリセットさせるわ。でも、キミみたいな子に拾われてたのは不幸中の幸いね。……そこはお礼を言うわ。ありがとうね」 「いえ、大したことはしてません。とてもいい子だし、僕の神姫としては勿体ないくらいです」 一緒にいる僕もシオンには色々助けられているし。 「そうね。いい子すぎるわ」 宮本さんは自傷気味にそう言うと、グラタンの皿を持ち、テーブルの皿は三皿積み上がった 「……CSCをリセットしようと思わなかったんですか? バトルがうまくできないとわかって」 言いたくはなかったけど、これは聞いておかないといけないことだ。 「CSCをリセットすることはね、神姫を殺すことと同義なのよ。医者を目指す私としては人形といえどそんなことをする気は起きないわ。だから余計にバトル恐怖症をなんとかしようと躍起にはなったんだけど……このざま、カウンセリングなんて知識もまだない。ましてや相手は武装神姫。神姫に逃げられるダメマスターよ」 宮本さんはため息をもらす。 どうにかして、バトルできるようにしてたみたいだけど失敗に終わり続け、シオンは宮本さんの元を離れてしまったわけか。バトルができないからオーナーに捨てられる、傍にいる価値はないと思ってるのかな。神姫も悩むし苦しむんだ。 「宮本さんの神姫は……イスカは、シオンの事を怒っているんですよね」 「ええ、今でもその話したら、不機嫌になるわね。『……あいつの話はしないで』なんて言って、もっと仏頂面になるわ。最悪、いなくなって、なにも思ってないのかもしれないわね」 イスカをどうにかできないと、シオンのわだかまりはどうにもできそうにないな。イスカにシオンを認めさせるには、やっぱりバトルをして勝つことだろうか。 いがみ合った敵でも戦った後に友情が芽生えるとか王道だし。……思考が短絡的だな、僕。 戦う前提だと、バトル恐怖症の壁があるのを忘れたのか。 「私からも一つ聞いていいかしら?」 「あ、ええ。なんでしょうか」 「見た感じ長倉君は武装神姫は初めて持つのよね。拾った神姫でなんでそこまで一生懸命になれるのかしら?」 なんで、てそれは……なんでだろうか。家庭に人がいない状況を僕は寂しいと感じた。それでも毎日シオンが出迎えてくれるのが嬉しい。つまりそれはもうシオンが僕の家族になっているからだと僕は思ってるから。 「シオンは僕の家族です。家族の為に行動するのに理由はいりません」 キッパリと僕は宮本さんに言いきった。 「ク……クク……。ハハハハ!」 だけどなぜか宮本さんにすごい笑われた。腹を抱え口を開けて大笑いだった。 「な! どうして、笑うんですか!?」 「いえね……クク……。キミが真剣にそんなこと言うから。ふふ」 ものすごく心外だ。真面目に答えたのに、笑われるとどう反応していいのかわからないぞ。 「ふぅー。久しぶりにこんなに笑ったわ。でも、いいと思うわよ。家族」 「……そうなんですかね」 笑われた人に言われてもな。僕はなんだか呆れてしまう。 「そうよ。私は真正面から人形を家族なんて言えないもの。それは長倉君が持つ優しさよ。……シオンを頼むわ、それで、これ」 「これって?」 宮本さんは横に置いてあった紙袋を渡してきた。ずいぶんと大きな紙袋だ。中を確認してみると、武装神姫とロゴが入ったケースだ。隅の方にはクレイドルもあった。 「あの子の装備一式よ。バトルのために揃えたけど、無駄になってね。イスカにも似合わないし、あげるわ」 「そんな、こんなの貰えません。バトルだって……」 「でも、必要になるわよ。武装神姫を持っていればおのずとね」 意味深な事をそう告げる。なにか見透かされているようなそんな感じ。 「……一応、預かっておきます」 「そうしておきなさい」 そう言うと、宮本さんはコップの、解けた氷の水と少し残ったアイスティーとが混ざった飲み物を口に入れる。それがカランと音をたてる。 その後、僕は結局何も頼まずお礼をして、家に帰った。 手には紙袋を持って。 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/676.html
戻る アマチュア・個人製作パーツ一覧 ※本設定は非公式のものです。また、強制されるものでもありません。 ※物語製作においてご参考になれば幸いです。 武装神姫の世界的普及は、当然の成り行きと言うべきか、日本のアマチュアガレージキット業界にも大きな影響を及ぼし始めた。 2036年現在におけるアマチュアガレージキット製作においては家庭用工作ロボット・コンピュータの支援が当たり前となっており、製作者の手間がかなり低減されている。そのためおよそ三十年前当時では使いにくい材質を用いたり、意欲的なギミックを仕込んだりするなどして作品形態が多様化していった。そういった中で生まれてきたのが「機械系作家」と呼ばれる人々である。簡単に言えば、自作のロボットや機械式おもちゃを製作販売するアマチュアガレージキット製作者のことである。 武装神姫のガレージキットへの派生にいち早く気づいたのが彼らであった(「神姫」の先駆者としては服飾関係のアマチュア製作者たちで、神姫用の衣装を製作販売している)。彼らはオフィシャル介入以前より自作パーツを製作しており、オフィシャル介入後に爆発的に増加した。 本項で紹介するのはオフィシャル介入後の主な製作者、およびパーツである。公式装備には無い独自性を持ったパーツがたくさんあるので、ぜひともご覧頂きたい。 『F-Face』【アウタースキン「和三盆」】 【オリジナルヘッド「ワンダ」】 三屋八方堂【オリジナルパーツセット 堕天使型MMSラルナーヴ(魔王型MMSフォルテストラーフ)】 『F-Face』 何を隠そう、神姫の生みの父である浅井真紀氏のガレージキットディーラーである。EDEN-PLASTICS本社におけるエンジニア稼業の暇を縫い、機械系キットから服飾まで様々な意欲的作品を世に生み出してきた。 【アウタースキン「和三盆」】 ○衣装 第一弾のアーンヴァル・ストラーフに着せることを想定してデザインされた、特殊ビニール繊維製の衣装。前後リバーシブルの角帽子、ショール、ボレロ、ワンピース、カフス、ブーツカフス、そしてワンピース固定用パーツ(背中の拡張ハンガーとの交換式)のセットで、白と黒の二色がある。 洗練されたスタイリッシュなデザインながら、素体の駆動を邪魔せず、さらに服を着たまま武装することができる。そのため人気があり、これを着てバトルに臨む神姫は多い。 【オリジナルヘッド「ワンダ」】 ○コア オリジナルデザインのコアパーツ。市販の陽電子プロセッサを搭載しているが、思考ルーチンプログラムはこのパーツのために新しく組まれたものである。言うまでもなくコアの製作にはある程度の専門知識が必要である。 個別に市販されている素体とCSCを組み合わせることによってちゃんとした一体の神姫となる。 武装神姫関係のガレージキット製作に関しては特に版権審査などは必要ないが、コアパーツだけは別物で、EDEN本社による審査が必要となる。これはおおよそ武装神姫らしくない人格の予防(特に性格破綻していると色々問題である)と、武装神姫の規格内に収めるためである。晴れて審査に通った場合には製作に関して本社の惜しみない協力が得られ、またそのコアで公式戦にも参加できるようになる。逆に言えばそれほど審査が厳しいということでもある。たとえ生みの父親といえど例外ではないが、本コアパーツは公式のものと比べてもなんら遜色ない出来となっている。 三屋八方堂 F-Faceを除いてオフィシャル介入後に初めて武装神姫のオリジナルパーツを製作したガレージキットディーラー。 ※掲載にあたって東海林氏よりご許可を頂いております。 ※3/2 東海林氏よりご指摘のあった部分を加筆修正しました。 【オリジナルパーツセット 堕天使型MMSラルナーヴ(魔王型MMSフォルテストラーフ)】 各種武装とオリジナルコアパーツのセットという豪華なものである。いくつかのパーツが多機能モデルとなっているのが特長。 MMS素体とCSCをそろえればオリジナル神姫を作ることができる。また武装はストラーフ用の強化パーツを想定して製作され、これを装備したストラーフは「魔王型MMSフォルテストラーフ」となる。 フォルテストラーフはストラーフが本来持っている地上機動力、近接格闘戦闘能力を特化させるとともに、アーンヴァルなどの対飛行型神姫戦を想定し、苦手項目であった射撃を補強するとともに超小型ジェットエンジンを搭載し飛行能力も付加されている。 欠点として消費エネルギーが著しく増大してしまうが、それを見越した短期決戦が常套戦術となる。 以下に各武装の説明を掲載する。 フルストゥ・ジガント ○至近距離~近距離 ストラーフのメイン武器であるフルストゥブレードの大型版。グフロートゥの二倍近い刀身長を誇る。 ジョイントブレード(フルストゥ・クレッセント) ○至近距離 パーツに直付けするタイプの湾曲剣。主にひじやひざなどの関節部に取り付けるためこう呼ばれる。 バフォメットスリッパー ○至近距離 GA2レッグの足元に履く強化パーツ。ヤギのように二股に分かれたつま先を持ち、接地性、走破性が向上する。 またつま先のナイフが二本に増え、在来のナイフがかかとに移動するため単純にキックによる攻撃力も上昇する。 ボルトドライバーテール ○(至近距離) 中~遠距離 フォルテストラーフの尻尾となる銃剣付大口径ロングライフル。ケースレスタイプ。命中精度と威力が高いレベルで両立している。 「センチネル」自動レーザー迎撃システム ○至近~中距離 背中から触手のように伸びる八本のアームは自動迎撃のための高収束レーザー照射装置である。迎撃目標確認から発射まで自動であり、もちろん自由に動き、装着者の意志で攻撃にも参加する。本体のエネルギー消費を抑えるためそれぞれに専用バッテリーが付いている。 レーザーはM4ライトセイバーの技術が踏襲されており、レーザー刀身を発生させ近接防御戦闘にも用いられる。エネルギーが無くなっても先端の突起部(バッテリーケース)が打突用スパイクとなる。 また緊急的な使い方であるが、対戦相手を触手のように絡めとって拘束することもできる。 ヘッドギア「イーヴルアイ」 ○頭部パーツ 悪魔の一つ目のようなスリットが入ったバイザー型ヘッドギア。望遠、サーマル、Xレイ、ナイトビジョンと、対戦相手を視覚的に発見、捕捉することに特化した機能構成となっている。 オリジナルバスト「パスカービルの魔乳」 ○胸部パーツ 妙な名前の豊満な巨乳パーツ。何の機能もないが、神姫には人気がある。素体バスト同様絶縁性対衝撃ジェルが充填されている。おそらく製作者が遊びで入れたパーツであると思われる。 GA4カスタム「ゴーレム」アーム/レッグパーツ ○腕部パーツ DTリアユニットPlusとの連動が推奨されたアームパーツ。チーグルアームと換装する。チーグル以上の馬力を持ち、そのままでも立派な武装として使用できるほか、神姫と規格の合わない大型武装も持てるようになる。 またひじパーツを取り外すことで脚部となり、その場合は大腿部から換装することになる。脚部として装備した場合、内蔵されたスラスターベーンにより浮遊することが可能となる。 さらにスラスター部分を全展開させることによって、腕に付ければシールド、背部に付ければリアスラスターと、単純な機構で多機能を実現しているのには目を見張るものがある。 アドバンスドジェットエンジン ○機能補助パーツ 超小型ジェットエンジン。このDTリアユニットの肩部に乗るほど小さなエンジンで飛行できるようになり、たとえ完全装備でもアーンヴァルに追従する機動力をたたき出す。ただしアーンヴァルのような自己精製型水素エンジンではなく模型用ジェット燃料を用いるため、取り扱いが面倒で燃料代がバカにならない。 インバーテッドクロスガーダー ○装甲パーツ 逆さ十字の形をした盾。 スカルアーマー01 ○装甲パーツ 骸骨の意匠の増加装甲。非常に分厚い。サブスラスターユニットも兼ねており、アドバンストジェットエンジンの補助を担う。 スカルアーマー02 ○装甲パーツ 増加装甲。こちらは骸骨の意匠は無い。 オリジナルヘッド「ラルナーヴ」 ○コア 市販の陽電子プロセッサを搭載したオリジナルコアパーツ。堕天使型の名のとおり、アーンヴァルに似ながらストラーフの雰囲気を持つ思考ルーチンプログラムが組まれている。 文責:マイティのひと 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/422.html
戦うことを忘れた武装神姫・番外編 ちっちゃい物研・商品案内-3 注)当然ですが、以下の内容はすべて当方の脳内生成物であり、 現実には存在しませんので。。。 ・・・武装神姫向けクレイドルについてのご案内・・・ 先日発表いたしました、当社の武装神姫向けクレイドル2種に対し、 多数のお問い合わせを頂き、誠にありがとうございます。 現在、両機種とも最終調整段階に入っており、間もなく正式に発売の 案内が出来るかと思いますので、いましばらくお待ち下さいますよう お願い申し上げます。 なお、一部の掲示板等で記載がありました当社製品のモニター募集は すでに終了しております。ご了承下さい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ <東杜田技研・新製品のご案内-3> このたび、弊社の小型ロボット向け機器ブランド「HT-NEK」では、 「武装神姫」向け機器の展開を開始しました。 フル機能クレイドル二種(和壱型・さわやかしんさつしつ)に続き、 今回は簡易クレイドル「ぬくぬくこたつ」が登場します。 〜武装神姫専用簡易クレイドル・「ぬくぬくこたつ」の主な特徴〜 ■データ通信機能等を一切省き、「充電機能のみ」とした、簡易型の クレイドル。 ■電源には、USB3.1のみならず、ACアダプタ(付属)や、専用電池 ボックス(別売)、シガーソケットアダプタ(別売)を用いる事が 可能。いつでもどこでも、充電が出来ます。 ■デザインは、シンプルで、かつ飽きの来ない、ごく一般的な一人用 こたつ」そのもの。こたつ布団の柄は、5種類から選べます。 ■内部には遠赤外線装置が組み込まれており、実際に「暖かく」する ことができます。(寒がりの神姫に最適です。) ■そのままではデータ通信を行う事は出来ませんが、別途オプション 「神姫といっしょ・神姫用端末」を使用していただくと、通信機能 を持たせることが出来ます。また、「和壱型」のオプションとして 使用することも可能です。 ※なお開発時のデータですが、猫爪型もしくは吼凛型(特に猫爪型) が、このクレイドルを好んで使用する傾向にあるようです。 ※初回生産分には、こたつ布団と同じ柄の「こたつ敷き布団」が付属 する予定です。 詳細は、下記を参照して下さい。また、新たな情報は随時公開いたし ますので、HPにてご確認下さい。 <武装神姫・簡易(充電専用)クレイドル「ぬくぬくこたつ」> ・対応武装神姫 現在発売中の全武装神姫(純正クレイドルが使用可能である神姫に 限ります。) ・対応電源 USB3.1(同梱専用ケーブル)・ACアダプタ(同梱) 乾電池(別売専用電池ケース)・シガーソケット(別売専用ケーブル) ・対応オプションパーツ 弊社発売予定品 「神姫みかん」(食べられませんが、アロマ効果があります) 「神姫といっしょ・神姫用端末」(データ通信機能を持たせられます) 「こたつ布団」(色柄違い・各種) 「こたつ敷きふとん」(色柄違い・各種) 「こたつケース」(伊予みかんの段ボール柄・1段仕様) (そのほかに付きましては、順次調査の上HPにて公開する予定です。) ・付属装置・付属品 マニュアル、USB3.1充電専用ケーブル、専用ACアダプタ、こたつ布団(1枚) ・付属ソフトはありません。 ・動作条件(USB充電時) USB3.1を搭載し、Windows2037・MacOS12が動作可能なPC。 ・発売予定価格 12,860円(税込) ・発売予定時期 2037年3月 以上 <<トップ へ戻る<<